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家づくりコラム

洗濯動線で後悔しない家づくり

これから6月に入り、いよいよ梅雨の季節ですね。

雨の日が増えてくると、
毎日の洗濯に悩まれる方も多いのではないでしょうか。

「洗濯物が乾かない」
「部屋干しの場所が足りない」
「ランドリースペースを作ればよかった…」

そんなお話も、この時期は特によく聞きます。

子育てと家事をしながら働いていると、毎日の洗濯は本当に大仕事だな、と感じます。

家づくりのお打合せでも、
「ランドリースペースを作りたい」
「乾太くんを付けたい」
というご要望はとても増えました。

でも実際は、
“どこで洗うか”だけではなく、

・どう運ぶか
・どこで干すか
・どう片付けるか

まで考えておかないと、毎日の家事は意外と大変です。

今回は、実際に子育てと家事をしている一級建築士として、
「洗濯」をテーマにお話したいと思います。

2026.05.26

ランドリースペースは本当に必要?

今はランドリースペースがとても人気です。

ただ、ランドリースペースは当然ながら“専用の面積”が必要になります。

子どもが小さいうちは、2〜3帖ほどでも十分使いやすいのですが、
洗濯物の量が増えてくると、干した洗濯物が通路にかかってしまい、
「歩くたびに邪魔…」ということも。

実際は、“広さ”よりも“動線”がとても大切です。

また、ランドリースペースを南側にするか北側にするか悩まれる方も多いです。

もちろん南側の方が乾きやすいですが、
敷地条件によっては北側になるケースも少なくありません。

その場合は、

・除湿機
・換気扇
・サーキュレーター

この3つはかなり重要になります。

室内干し前提で考えるなら、「風をどう動かすか」はとても大切です。

“2〜3帖あれば十分”とは限らない

最近は、
「ランドリースペースを2〜3帖作れば大丈夫ですよね?」
という若い子育て世帯の方も多いです。

もちろん、お子さんが小さいうちはそれでも十分かもしれません。

ただ、我が家は子どもが3人。
今では大学生と高校生になり、身体もかなり大きくなりました。

服のサイズも、
長男はXL、長女はL。

気づけば、“子ども服”ではなく、
完全に“大人4人分以上”の洗濯量です。

正直、2〜3帖のランドリースペースだけでは収まりません。

さらに、部活が始まると、

「明日もユニフォームが必要」
「練習着を乾かさないといけない」

ということも日常になります。

そう考えると、
室内干しスペースだけで完結させるよりも、

・外部物干しスペース
・バルコニー
・庭干しスペース

なども含めて考えておくと、
洗濯ストレスはかなり減ると思います。

家づくりは、
“今”だけではなく、
“10年後の洗濯量”も意外と大切です。

室内物干しは“見せる時代”に

以前は、
「室内物干し=生活感」
というイメージが強かったですが、
最近はインテリアになじむ商品がとても増えました。

昔からあるホスクリーン以外にも、

・アイアンバー
・真鍮バー
・使わない時はワイヤーを収納できる pid(ピッド)

など、デザイン性の高いものも人気です。

最近はLDKや吹抜け空間に、あえて物干しを設置される方も増えています。

実は“吹抜け”はよく乾く

意外かもしれませんが、
室内で一番乾きやすい場所は、実は吹抜けだったりします。

我が家でも、吹抜けスペースが一番よく乾きます。

吹抜けは上昇気流が発生するため、
特別な機械を使わなくても空気が動きやすいのです。

実際のお客様のお家では、
吹抜け手すりをパイプ仕様にしたこともあります。

すると、
「服を直接掛けてもシワになりにくい!」
というメリットもあり、とても好評でした。

“洗濯機は1階、干すのは2階”は意外と大変

間取りのお打合せで意外と見落とされがちなのが、
「洗濯物を運ぶ距離」です。

1階に洗面脱衣室と洗濯機があり、
干す場所が2階の場合、
濡れた洗濯物を持って階段を上るのは、毎日のことになると結構大変です。

私自身、若い頃はあまり気になりませんでしたが、
今は少ししんどさを感じます。

階段の踏み外しも少し怖く感じるようになりました。

だからこそ、
干す場所はできれば水回りと同じ階がおすすめです。

将来まで考えると、
“毎日ラク”は本当に大切だと思います。

やっぱり外干しは最強

最近はバルコニーを付けないお家も増えました。

10年に一度ほど防水メンテナンス費用が必要になることも理由のひとつです。

ただ、やはり乾きやすさで言えば、
外干しに勝るものはないと思います。
(花粉症の方は、外干しは考えられない!という方もいらっしゃると思いますが・・・。)

屋根を付ければ多少の雨でも安心ですが、
風向きによっては吹き込むこともあります。

「完全に外干し派」
「室内干しメイン」

どちらが正解というより、
そのご家族の生活スタイルに合っているかが大切ですね。

動線は“短い”が正義

「玄関から直接洗面へ行けるようにしたい」
というご要望も増えています。

もちろん便利なのですが、
その分、廊下が必要になり、
同じ坪数でも移動距離が長くなる場合があります。

一方で、
LDKから直接水回りへ行ける間取りにすると、

・廊下が少なくなる
・動線が短くなる
・坪数を抑えやすい
・室温差を感じにくい

というメリットもあります。

コスト面も含めて考えると、
私は後者の考え方もとてもおすすめです。

乾太くん人気、まだまだ続いています

乾太くんは、今もとても人気です。

「ふわふわになる」
乾太くんは、今もとても人気です。

「ふわふわになる」
「とにかく乾くのが早い」

という理由で採用される方が多いですね。

ただ、少し衣類が傷みやすいと感じることもあります。

また、
「オール電化だから乾太くんは無理ですよね?」
と言われることもありますが、

実は、乾太くんだけプロパンガス接続にする方法もあります。

最近は都市ガス並みに単価を抑えてくれるプロパンガス会社さんもあるので、
以前より採用しやすくなっています。

オール電化だからと諦めていた方も、
一度相談してみる価値はあるかもしれません。

毎日の洗濯は、
“ほんの少しラクになるだけ”で、暮らしの負担がかなり変わります。

家づくりでは、どうしても見た目や広さに目が行きがちですが、
実際には「毎日の動き」がとても大切。

子育てや仕事をしながら感じる、
“リアルな使いやすさ”も大事にしながら、
間取りを考えていただけたら嬉しいです。

ママ 一級建築士 伊藤 由子

岐阜県岐阜市出身。Home&nico ライフデザイン事業部に所属。今までに100棟以上の住宅設計に従事。
お客様の理想を丁寧にくみ取り、高性能住宅やパッシブデザインを取り入れた住まいを提案。

【保有資格】
一級建築士/一級建築施工管理技士/インテリアコーディネーター/省エネマイスター/ライティングコーディネーター 

【プロフィール】
3児のママ(2007年生まれ男子、2009年生まれ女子、2015年生まれ男子)

大学では家政学部住居学科卒業後、建設会社、大手ハウスメーカーを経て、結婚を機に2006年にHome&nico安井建設に入社。
現在では、3人の子育てをしながら、営業設計として家づくりに携わっています。

毎日の家事や子育ての中で感じる「リアルな暮らしやすさ」を大切にしながら、 家事動線・収納・洗濯・子育て・将来の暮らしまで考えた間取り提案を得意としています。

資格や知識だけではなく、 実際に暮らしているからこそ分かる“ちょうどいい住まい”を、お客様と一緒に考えていきたいと思っています。

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