「かっこいい家にしたい」
家づくりを考えるとき、そんな憧れを持つ方も多いのではないでしょうか。
でも、実は「おしゃれな素材を選ぶ」「デザイン性の高い家具を置く」だけでは、かっこいい家にはなりません。
一見シンプルに見える住まいにも、空間を美しく見せるためのルールがあります。
私が「かっこいい家」を設計するときにも、見た目の好みだけではなく、空間全体のバランスや、暮らしの中でどう見えるかを考えながら、一つひとつの要素を決めています。
今回は、その中でも特に大切にしている3つのことをご紹介します。
かっこいい家をつくる、3つのルール
1. ラインをそろえる
窓の高さ、ドアの高さ、天井や軒のライン。
それぞれの位置がバラバラだと、ひとつひとつは素敵でも、空間全体として見たときに少し落ち着かない印象になります。
そこで、視界に入る基準線をできるだけそろえる。
ラインが整うことで、余分な情報が減り、すっきりとした美しい空間になります。
「なんとなくかっこいい」の裏側には、こうした細かな設計があります。
2, ノイズを隠す
暮らしの中には、どうしても必要だけれど、できれば見せたくないものがあります。
給気口、カーテンレール、照明の光源、室外機や換気口など。
これらをただ「仕方がないもの」として見せるのではなく、できるだけ視界から外す。
必要なものをなくすのではなく、必要なものだからこそ、どう見せるかを考える。
それだけで、空間はぐっと静かになります。
ノイズが多い空間 ※画像はAIで生成したイメージです。
ノイズを隠した空間
3, 余白を残す
家具やインテリアを選ぶことと同じくらい、空間に「余白」をつくることも大切です。
壁や天井にあえて何も置かない場所を残すことで、家具や絵、植物など、見せたいものがより引き立ちます。
また、ものを詰め込みすぎず、視線が抜ける場所をつくることで、空間全体にゆとりが生まれ、すっきりとした印象になります。
特に、リビングなど家族が長く過ごす場所では、家具やインテリアだけでなく、空間そのものの広がりを感じられることも大切です。
何を置くかだけでなく、どこに余白を残すか。
それも、住まいのデザインを考えるうえで大切なポイントです。
「かっこいい家」の先にあるもの
ここまで、デザインのルールについてお話ししました。
でも、本当に大切なのは、単純に「かっこいい家を建てること」ではありません。
大切なのは、「その家で、どんな暮らしがしたいのか?」ということ。
「お気に入りの絵を飾ってみたい」
「植物を眺めながら暮らしたい」
「友人を呼んで、みんなで食事を楽しみたい」
「家に帰ってきたら、ほっとできる空間で過ごしたい」
そんな一つひとつの「やってみたい」を、住まいのデザインにつなげていく。
私が考えるデザインは、見た目だけを整えることではありません。
デザインの美しさを、暮らしの豊かさにつなげること。
住む人、敷地、家族構成、これからの暮らしに合わせて必要なものを選び、組み合わせながら、その家族らしい「暮らしごこち」をつくっていきます。
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